車の異音[グググ]の原因と対策、修理費用について

異音

車の異音「グググ」の原因と対策、修理費用を徹底解説!

最近、車から異音が聞こえてくるんだ

どうして?

それは、車からのSOSかもしれません。

異音は放置せずに、修理することをオススメします。

具体的な原因と対策、修理費用について

詳しく知りたい!!

では、それぞれの内容を詳しく確認していきましょう!

はじめに

* 車の「グググ」という異音、放置は危険信号

* 車から聞こえる「グググ」「ゴゴゴ」「グーグー」といった低い音は、ドライバーにとって不安の種です。

* これらの異音は、単なる不快な音というだけでなく、車が発している重要なSOSサインである可能性が非常に高いです。

* 走行の安全性に直結する重大なトラブルの前兆であるケースも少なくなく、放置することで修理費用が高額になったり、最悪の場合、重大な事故につながる危険性もはらんでいます。

* この記事では、車の異音の中でも特に判断が難しい「グググ」という音に焦点を当て、その原因から対策、そして気になる修理費用まで、深く掘り下げて解説していきます。

* この記事の目的と対象読者

* 目的

* 「グググ」という異音の発生源を、状況別に切り分けて特定できる知識を提供すること。

* 異音の原因となっている各部品の役割と、なぜ異音が発生するのかというメカニズムを理解していただくこと。

* ご自身でできる初期確認や応急処置、そして日頃からできる予防メンテナンスの方法を知っていただくこと。

* 修理が必要になった際に、慌てずに済むよう、修理費用の目安や信頼できる依頼先の選び方についての情報を提供すること。

* 対象読者

* ご自身の愛車から「グググ」という異音がして不安を感じているドライバーの方。

* 車のメンテナンスに興味があり、異音の原因について詳しく知りたい方。

* 将来的に修理が必要になった場合に備えて、費用の相場観を把握しておきたい方。

* 車の構造やメカニズムについて、基本的な知識を身につけたいと考えている方。

* 異音を感じたらまず行うべきこと

* 安全の確保を最優先に

* 走行中に明らかな異常音や振動を感じた場合は、決して無理に走行を続けず、ハザードランプを点灯させ、周囲の交通状況に注意しながら安全な場所に車を停止させてください。

* 高速道路や自動車専用道路の場合は、非常駐車帯や路肩に停車し、後続車からの追突を防ぐために発炎筒や停止表示器材を必ず設置してください。

* 安全が確保できたら、まずは身の安全を第一に考え、ガードレールの外など安全な場所に避難してください。

* 異音の状況を冷静に記録する

* パニックにならず、いつから、どのような状況で異音が発生するのかをできるだけ詳しく覚えておくことが、後の原因究明に非常に役立ちます。

* 以下の項目をメモしておくと、整備士に的確に症状を伝えることができます。

* いつ鳴るか?:エンジン始動時、発進時、加速時、減速時、ブレーキ時、ハンドル操作時、アイドリング中、常時など。

* どこから聞こえるか?:前方、後方、右側、左側、車体の下、エンジンルームなど。

* どんな音か?:「グググ」以外にも、「ゴー」「キーキー」「カタカタ」など、他の音も混じっていないか。

* 速度との関連は?:低速時のみ、高速時のみ、速度に応じて音の高さや間隔が変わるなど。

* 天候や路面状況との関連は?:雨の日だけ、寒い朝だけ、段差を乗り越えた時だけなど。

* 無理な自己判断はせず、プロに相談を

* 異音の原因は多岐にわたり、専門的な知識や工具がなければ特定は非常に困難です。

* 安易な自己判断で走行を続けると、故障箇所が拡大し、修理費用が余計にかさんでしまう可能性があります。

* 少しでも不安を感じたら、JAFや任意保険のロードサービスに連絡するか、最寄りのディーラーや整備工場に相談することを強く推奨します。

第1章:異音「グググ」の発生状況別・原因特定ガイド

* この章では、「どのような時に『グググ』という音が鳴るか」という状況別に、考えられる主な原因をリストアップし、原因を絞り込むためのヒントを解説します。ご自身の車の症状と照らし合わせながら読み進めてください。

* 1-1. 発進時・加速時に「グググ」と音がする場合

* 概要

* 車が停止状態から動き出す時や、アクセルを踏み込んで加速する際に、エンジンや車体下部から「グググ」「ゴゴゴ」といった低い音が聞こえるケースです。

* エンジンで発生した駆動力がタイヤに伝わる過程で、何らかの部品に大きな負荷がかかる瞬間に発生することが多いのが特徴です。

* 考えられる主な原因

* エンジンマウントの劣化・断裂

* 解説:エンジンマウントは、エンジンと車体を繋ぎ、エンジンの振動を吸収するゴム製の部品です。これが劣化して硬化したり、亀裂が入ったり、断裂したりすると、振動を吸収しきれなくなります。

* 特徴的な症状:発進時や加速時、バック時(DレンジからRレンジに入れた瞬間など)に「ゴンッ」「ググッ」という衝撃と共に異音が発生します。アイドリング中の振動が以前より大きくなったと感じる場合も、この部品の劣化が疑われます。

* ドライブシャフトの異常

* 解説:エンジンからの動力をタイヤに伝えるための重要な部品です。特にFF車(前輪駆動車)のフロント部分によく使われています。

* 特徴的な症状:発進時にハンドルを切りながら加速すると「ゴリゴリ」「グググ」といった音が発生する場合は、ドライブシャフトの等速ジョイント部分の摩耗やグリス切れが考えられます。後述する「ハンドルを切った時」の異音と共通する原因です。

* トランスミッション(AT/CVT/MT)内部の異常

* 解説:エンジンの動力を変速してタイヤに伝える装置です。内部は非常に精密な部品で構成されています。

* 特徴的な症状:発進時や変速のタイミングで「グググ」という音と共に滑るような感覚や、変速ショックが大きくなる症状が見られます。ATフルード(CVTフルード)の劣化や不足、内部のクラッチやギアの摩耗などが原因として考えられます。

* デファレンシャルギア(デフ)の異常

* 解説:カーブを曲がる際に、左右のタイヤの回転差を吸収するための装置です。FR車(後輪駆動車)や4WD車に搭載されています。

* 特徴的な症状:発進時や加速時に、車体後方から「グー」「グググ」といううなるような音が聞こえる場合、デフのバックラッシュ(歯車の遊び)の調整不良、内部ベアリングの摩耗、デフオイルの劣化や不足が考えられます。

* ハブベアリングのガタ(初期症状)

* 解説:タイヤの回転を滑らかにするための軸受け部品です。

* 特徴的な症状:通常は走行中に「ゴー」という音を発生させますが、劣化の初期段階や、低速で大きな負荷がかかる発進時に「グググ」という低い音として感じられることがあります。

* 1-2. ブレーキをかけた時に「グググ」と音がする場合

* 概要

* 走行中にブレーキペダルを踏むと、足回りから「グググ」「ゴー」「ズズズ」といった音と振動がペダルや車体に伝わってくるケースです。

* 安全性に直結する非常に重要なサインであり、早急な点検が必要です。

* 考えられる主な原因

* ブレーキローターの錆(特に雨天後や洗車後)

* 解説:ブレーキローター(ディスク)は鋳鉄製のため、水分に触れると表面に錆が発生しやすい部品です。

* 特徴的な症状:雨の日の翌朝や洗車後など、車をしばらく動かさなかった後の最初の数回のブレーキングで「グググ」「ゴーッ」という音が発生します。これは、ブレーキパッドがローター表面の錆を削り取っている音で、通常は数回ブレーキをかければ錆が取れて音は消えます。ただし、音が消えない場合は他の原因が考えられます。

* ブレーキローターの摩耗・歪み

* 解説:長期間の使用により、ブレーキローターの表面がレコード盤のように凹凸摩耗したり、熱によって歪んでしまったりすることがあります。

* 特徴的な症状:ブレーキを踏むたびに「グググ」「ジャダー」という音と共に、ブレーキペダルやハンドルに「ブルブル」という振動が伝わってきます。高速走行からのブレーキング時ほど症状が顕著になります。

* ブレーキパッドの異常摩耗・摩耗限界

* 解説:ブレーキパッドの摩擦材が完全になくなり、裏金の金属部分が直接ブレーキローターに接触している状態です。

* 特徴的な症状:「キーキー」という高い警告音(パッドウェアインジケーターの音)を通り越し、「ゴー」「グググ」という非常に大きな金属音がします。これは極めて危険な状態で、ブレーキがほとんど効かなくなっている可能性があります。直ちに運転を中止し、レッカーを依頼してください。

* ブレーキキャリパーの固着・作動不良

* 解説:ブレーキパッドをローターに押し付けるための油圧装置です。内部のピストンやスライドピンが錆などで固着し、動きが渋くなることがあります。

* 特徴的な症状:ブレーキの戻りが悪くなり、常に軽くブレーキがかかったような状態(引きずり)になります。ブレーキ時に「グググ」という音が発生するほか、走行中に異音や焦げ臭い匂いがしたり、特定のホイールだけが異常に熱くなったりします。燃費の悪化にもつながります。

* ABSアクチュエーターの作動音

* 解説:ABS(アンチロック・ブレーキ・システム)は、急ブレーキ時にタイヤのロックを防ぐための装置です。作動時には、ポンプモーターが断続的に油圧を制御します。

* 特徴的な症状:滑りやすい路面での急ブレーキ時や、ABSが作動するような強いブレーキング時に、ブレーキペダルに「ガガガ」「グググ」という作動音とキックバック(振動)が発生します。これは正常な作動音であり、故障ではありません。ただし、通常のブレーキングで頻繁に作動する場合は、タイヤの摩耗や空気圧不足、センサーの異常も考えられます。

* 1-3. ハンドルを切った時に「グググ」と音がする場合

* 概要

* 据え切り(停止した状態でのハンドル操作)や、交差点を曲がる時、駐車場での車庫入れなど、ハンドルを操作した際に「グググ」「ゴリゴリ」「ギギギ」といった音が発生するケースです。

* 考えられる主な原因

* ドライブシャフトブーツの破損とグリス切れ

* 解説:ドライブシャフトの等速ジョイント部を保護しているゴム製のブーツが破れると、内部の潤滑グリスが遠心力で飛び散ってしまいます。

* 特徴的な症状:ハンドルを切りながら発進・加速すると、タイヤのあたりから「グググ」「カタカタ」「ゴリゴリ」という周期的な音が発生します。ブーツが破れたまま放置すると、ジョイント内部に水や砂が侵入し、ジョイント自体が摩耗して最終的には走行不能になる恐れがあります。駐車場の地面に黒いグリスが飛び散った跡がないか確認するのも有効です。

* ステアリングラック&ピニオンの異常

* 解説:ハンドルの回転運動を、タイヤを左右に動かす直線運動に変換する装置です。

* 特徴的な症状:ハンドル操作時に「グググ」という音と共に、ガタつきや引っかかりを感じる場合があります。内部のギアの摩耗や、ラックブーツの破れによる内部の錆などが原因です。

* パワーステアリング関連の異常

* 解説:ハンドルの操作を補助する装置で、油圧式と電動式があります。

* 特徴的な症状(油圧式):ハンドルを切ると「グー」「ウィーン」といううなり音が発生します。パワーステアリングフルードの不足や劣化、ポンプ本体の不具合が考えられます。オイルが不足していると、ハンドルが急に重くなります。

* 特徴的な症状(電動式):ハンドル操作時にモーターやギアから「グググ」「ウィー」といった作動音が発生することがあります。内部のモーターやギアユニットの不具合が考えられます。

* サスペンションアッパーマウントの劣化

* 解説:サスペンション(ショックアブソーバー)を車体に取り付ける上部の部品で、内部にはベアリングが組み込まれています。

* 特徴的な症状:ハンドルを切ると、サスペンションのスプリングがよじれるような「グググ」「ギシギシ」「ゴリゴリ」という音が発生します。特に低速での据え切り時に音がしやすいです。ベアリングが錆びたり摩耗したりして、スムーズに回転できなくなっていることが原因です。

* タイロッドエンドのボールジョイントのガタ

* 解説:ステアリングラックとタイヤ側のナックルを繋ぐ関節部分の部品です。

* 特徴的な症状:ハンドル操作時や段差を乗り越えた際に「コトコト」「ググッ」という音やガタつきが発生します。ガタが大きくなると、ハンドルの遊びが大きくなったり、走行が不安定になったりする危険な状態です。

* 1-4. 走行中に常に「グググ」と音がする場合

* 概要

* 特別な操作をしていない、通常の直進走行中に、速度に比例して「グググ」「ゴー」「ウォンウォン」といった音が継続的に発生するケースです。

* 回転部分の異常が原因であることが多く、放置すると走行に支障をきたす可能性が高いです。

* 考えられる主な原因

* ハブベアリングの劣化・損傷

* 解説:タイヤの回転を支える最も重要なベアリング部品です。走行距離や経年により内部が摩耗・損傷します。

* 特徴的な症状:走行速度が上がるにつれて「ゴー」「グォー」「ウォンウォン」といううなり音が大きくなります。最初は「グググ」という低い音から始まることもあります。カーブを曲がる際に荷重がかかる側のタイヤ(例:左カーブなら右タイヤ)の音が大きくなったり、逆に小さくなったりする特徴があります。最終的にはガタが発生し、タイヤが脱落する危険性もあります。

* タイヤの異常(偏摩耗・変形)

* 解説:タイヤの空気圧が不適切であったり、アライメント(タイヤの取付角度)が狂っていたりすると、タイヤが異常な摩耗(偏摩耗)を起こします。

* 特徴的な症状:特定の速度域で「ゴー」「グググ」「パタパタ」というパターンノイズのような音が発生します。タイヤの接地面を手で触ると、ノコギリの歯のように段差ができていたり、一部分だけが極端に摩耗していたりします。

* 駆動系ベアリング(トランスミッション、デフ)の異常

* 解説:トランスミッションやデファレンシャルギアの内部にも、回転を支える多くのベアリングが使用されています。

* 特徴的な症状:ハブベアリングの音と似ていますが、より車体の中央や後方から「グォーン」「グググ」といううなり音が発生します。アクセルを踏んでいる時だけ音がする、あるいはアクセルを離した時に音がするなど、駆動力のON/OFFで音質が変化することがあります。

* プロペラシャフトの異常(FR車・4WD車)

* 解説:トランスミッションからリアのデファレンシャルギアへ動力を伝えるための回転軸です。

* 特徴的な症状:車体の中央下部から、走行中に「グォン」「ウォンウォン」といった周期的なうなり音や振動が発生します。ユニバーサルジョイントのガタや、センターベアリングの劣化が主な原因です。

* ブレーキの引きずり

* 解説:前述のブレーキキャリパーの固着などにより、ブレーキが完全に戻りきらず、常に軽くブレーキがかかっている状態です。

* 特徴的な症状:走行中に常に「シュー」「グググ」といった引きずるような音が発生します。燃費が悪化し、ホイールが異常に熱くなり、焦げ臭い匂いがすることもあります。

* 1-5. 段差を乗り越えた時に「グググ」と音がする場合

* 概要

* 路面の凹凸やマンホール、駐車場の段差などを乗り越えた瞬間に、車体下部から「ググッ」「ゴトッ」「ギシッ」といった衝撃を伴う音が発生するケースです。

* サスペンションや足回りの部品の劣化が主な原因です。

* 考えられる主な原因

* サスペンション(ショックアブソーバー)の劣化・抜け

* 解説:路面からの衝撃や揺れを吸収する部品です。内部にはオイルとガスが封入されており、経年劣化でオイルが漏れたり、性能が低下したりします(いわゆる「抜け」)。

* 特徴的な症状:段差を乗り越えた後の揺れがいつまでも収まらなかったり、フワフワとした乗り心地になったりします。「ググッ」というよりは「ゴトッ」「ドン」といった底付きするような音が発生しやすくなります。オイル漏れを起こしている場合は、目視で確認できます。

* 各種ブッシュ・マウント類の劣化・亀裂

* 解説:サスペンションアームの付け根など、足回りの各部品の連結部分には、振動吸収や動きをスムーズにするためのゴム製のブッシュ(緩衝材)が多数使用されています。

* 特徴的な症状:ゴムが硬化したり、亀裂が入ったりすると、金属部品同士が直接干渉しやすくなり、段差を乗り越えた際に「ググッ」「コトコト」「ギシギシ」といった様々な異音が発生します。乗り心地が悪化し、ゴツゴツとした感触になります。

* スタビライザーリンク・ブッシュの劣化

* 解説:スタビライザーは、カーブなどで車体が傾く(ロールする)のを抑えるための部品です。そのスタビライザーとサスペンションを繋いでいるのがスタビライザーリンクです。

* 特徴的な症状:左右のサスペンションが別々に動くような、凹凸のある路面や段差を乗り越えた際に「コトコト」「ググッ」という音が発生しやすくなります。ボールジョイント部分にガタが出ることが多いです。

* コイルスプリングの異常

* 解説:車体を支え、ショックアブソーバーと共に衝撃を吸収するバネです。

* 特徴的な症状:非常に稀ですが、スプリングが折損したり、スプリングシート(受け皿)との間に小石などが挟まったりすると、段差を乗り越えた際に「ガチャン」「ギッ」といった異音が発生することがあります。「グググ」という音の場合は、スプリングとシートの接触部分のゴムが劣化している可能性も考えられます。

* 1-6. エンジン始動時・停止時に「グググ」と音がする場合

* 概要

* エンジンのON/OFFという、車体が大きく揺れる瞬間に発生する異音です。

* 考えられる主な原因

* スターターモーター(セルモーター)の異常

* 解説:エンジンを始動させるためのモーターです。

* 特徴的な症状:エンジンをかける際に「キュルキュル」という正常な音に混じって「ガガガ」「グググ」という異音がする場合、スターター内部のギアの摩耗や、ピニオンギアがうまく噛み合っていない可能性があります。放置すると、最終的にエンジンがかからなくなります。

* エンジンマウントの劣化・断裂

* 解説:発進・加速時と同様に、エンジンが始動・停止する際の大きな揺れを吸収しきれず、異音や衝撃が発生します。

* 特徴的な症状:エンジンをかける瞬間と、キーをOFFにしてエンジンが停止する瞬間に「ゴンッ」「ググッ」という鈍い音と振動が車体に伝わります。

* 補機類ベルトの鳴き(低温時)

* 解説:ファンベルトやパワステベルト、エアコンベルトなどのゴム製ベルトが、劣化や張りの低下により、プーリーと擦れて音を出すことがあります。

* 特徴的な症状:「キュルキュル」という高い音が一般的ですが、劣化が進んだり湿気を含んだりすると「グググ」「ギュギュギュ」という低い音になることもあります。特にエンジンが冷えている始動時に鳴りやすいです。

* 1-7. 特定の条件下(雨の日、寒い日など)で「グググ」と音がする場合

* 概要

* 普段は鳴らないのに、特定の天候や気温の時にだけ異音が発生するケースです。

* 原因の特定が難しい場合もありますが、多くはゴム部品やブレーキの特性に関連しています。

* 考えられる主な原因

* ゴム部品(ブッシュ類)の硬化

* 解説:気温が低い冬の朝などは、サスペンション周りのゴム製のブッシュ類が硬化し、本来の柔軟性を失います。

* 特徴的な症状:走り始めの段差などで「ググッ」「ギシギシ」という音が発生しやすくなります。車が温まってくると、ゴムが柔らかくなり音が消えることがあります。

* ブレーキローターの錆

* 解説:前述の通り、雨の日や湿度が高い日はブレーキローターに錆が発生しやすくなります。

* 特徴的な症状:雨の日の走行後、翌日の走り始めのブレーキで「ゴー」「グググ」という音が発生します。通常は一時的なものです。

* ベルト類の湿気によるスリップ

* 解説:雨などで補機類のベルトが湿気を含むと、プーリーとの間でスリップしやすくなります。

* 特徴的な症状:エンジン始動時やエアコンを入れた時などに「キュルキュル」「グググ」という音が発生しやすくなります。

第2章:【部品別】「グググ」音の原因とメカニズム徹底解説

* この章では、第1章で挙げた原因部品について、それぞれがどのような役割を持ち、どのようなメカニズムで「グググ」という異音を発生させるのかを、より専門的に詳しく解説します。

* 2-1. ブレーキ系統

* ブレーキパッド

* 役割:回転するブレーキローターを両側から挟み込み、その摩擦力によって車を減速・停止させる最も重要な消耗部品です。

* 異音のメカニズム:

* 摩耗限界:摩擦材(フェーシング)がなくなり、土台である金属製のバックプレートが直接ローターに接触すると、「ゴー」「グググ」という非常に大きな金属摩擦音が発生します。これは極めて危険な状態です。

* 異常摩耗:キャリパーの固着などが原因でパッドが斜めに摩耗すると、ローターとの当たり方が不均一になり、「グググ」という音や振動(ジャダー)を引き起こすことがあります。

* ブレーキローター(ディスクローター)

* 役割:タイヤと共に回転する円盤状の部品で、ブレーキパッドに挟まれることで制動力を発生させます。

* 異音のメカニズム:

* 錆:鋳鉄製のため、水分で表面に錆が発生します。この錆の層をパッドが削り取る際に、「ゴー」「グググ」という音が出ます。一時的なものであれば問題ありません。

* レコード盤状摩耗:長年の使用で、パッドとの接触面がレコード盤のように筋状に摩耗します。この凹凸にパッドが引っかかるようにして「グググ」という音が出ることがあります。

* 熱歪み(ヒートクラック):急な下り坂での連続的なブレーキングなど、高温になったローターが急激に冷やされることで、目に見えないほどの歪みや細かいヒビ(ヒートクラック)が入ることがあります。これがブレーキ時の振動(ジャダー)と「グググ」という音の原因になります。

* ブレーキキャリパー

* 役割:ブレーキペダルを踏むと発生する油圧を利用して、内部のピストンを押し出し、ブレーキパッドをローターに押し付ける装置です。

* 異音のメカニズム:

* ピストンの固着:ピストンを保護するゴム製のシールが劣化すると、内部に水分や汚れが侵入し、ピストンが錆びて固着します。これにより、ブレーキを踏んだ後もパッドがローターから離れなくなり、「引きずり」状態となります。走行中に常に「シュー」「グググ」という音が発生し、発熱や焦げ臭い匂いを伴います。

* スライドピンの固着:キャリパー本体をスライドさせるためのスライドピンが、グリス切れや錆で固着すると、キャリパー全体の動きが悪くなります。これもブレーキの引きずりや、パッドの片減りの原因となり、異音につながります。

* 2-2. 足回り・サスペンション系統

* ハブベアリング

* 役割:車軸(ハブ)とタイヤ・ホイールの間に位置し、タイヤがスムーズに回転するための軸受けです。内部には多数の金属ボールやローラーが組み込まれています。

* 異音のメカニズム:

* 内部の摩耗・損傷:走行距離が長くなると、内部のボールやローラー、それらが転がるレース面が摩耗したり、傷ついたりします。また、シールが劣化して内部のグリスが流出し、潤滑不良を起こすこともあります。これにより、回転時に「ゴー」「ウォンウォン」「グググ」という連続的なうなり音が発生します。音は速度に比例して大きくなるのが特徴です。

* サスペンション(ショックアブソーバー)

* 役割:コイルスプリングの伸び縮みを制御し、路面からの衝撃を吸収して車体の揺れを抑え、乗り心地や走行安定性を確保します。

* 異音のメカニズム:

* オイル漏れによる性能低下(抜け):内部のオイルが劣化したり、シールが劣化してオイルが漏れたりすると、減衰力がなくなり、スプリングの揺れを抑えきれなくなります。段差を乗り越えた際に、車体が底付きしやすくなり、「ゴツン」「ガン」という衝撃音が発生します。

* 内部バルブの異常:内部の減衰力を発生させるバルブ機構に異常が出ると、作動時に「ググッ」というような音が出ることがあります。

* 各種ブッシュ・マウント類

* 役割:サスペンションアームやエンジン、トランスミッションなどを車体に取り付ける部分に使われるゴム製の部品です。振動を吸収し、衝撃を和らげ、部品間の動きを滑らかにする役割があります。

* 異音のメカニズム:

* 経年劣化(硬化・亀裂):ゴムは時間と共に紫外線や熱、油分などで劣化し、弾力性を失って硬くなったり、ひび割れたりします。すると、衝撃吸収能力が低下し、本来は吸収されるはずの振動や衝撃が直接伝わり、「ググッ」「ゴトゴト」「ギシギシ」といった様々な異音の原因となります。特に、ロアアームやアッパーアームの付け根のブッシュは、大きな負荷がかかるため劣化しやすい箇所です。

* 2-3. 駆動系統

* ドライブシャフト

* 役割:トランスミッションやデフからの回転力をタイヤに伝える軸(シャフト)です。特にFF車では、ハンドルを切ってタイヤの向きが変わってもスムーズに回転を伝えるため、両端に「等速ジョイント」という複雑な構造の関節がついています。

* 異音のメカニズム:

* 等速ジョイントの摩耗:ジョイントを保護するゴムブーツが破れると、中の潤滑グリスが飛び散り、代わりに水や砂が侵入します。これにより、内部のベアリングやボールが急速に摩耗し、ガタが発生します。ハンドルを切りながら加速するなど、ジョイントに角度がついて負荷がかかった時に、摩耗した部分が引っかかり、「グググ」「ゴリゴリ」「バキバキ」といった音が発生します。

* デファレンシャルギア(デフ)

* 役割:1つのエンジンからの動力を、左右の駆動輪に分配する装置です。カーブを曲がる際に生じる内輪と外輪の回転差を吸収する重要な役割を担っています。

* 異音のメカニズム:

* バックラッシュの過大:内部のリングギアとピニオンギアの歯車の噛み合わせの隙間(バックラッシュ)が、摩耗などによって大きくなりすぎると、加速・減速の切り替わり時に「カコン」という音や、走行中に「グォーン」「グググ」といううなり音が発生します。

* ベアリングの摩耗:内部のピニオンベアリングやサイドベアリングが摩耗すると、ハブベアリングと同様に、走行中に「ウォンウォン」「グググ」といううなり音が発生します。

* デフオイルの劣化・不足:オイルが劣化したり不足したりすると、潤滑・冷却性能が低下し、ギアやベアリングの摩耗を促進させ、異音の原因となります。

* 2-4. エンジン・補機類系統

* エンジンマウント

* 役割:エンジンの重量を支え、車体に固定すると同時に、エンジンの振動が室内に伝わるのを防ぐ防振ゴムです。内部に液体を封入して、より高い防振性能を持たせたものもあります。

* 異音のメカニズム:

* ゴムの劣化・断裂:ゴム部分が経年劣化で硬化したり、亀裂が入ったり、完全にちぎれてしまったりすると、エンジンの振動を吸収しきれなくなります。特に、Dレンジに入れてブレーキを踏んでいる時(エンジンが前に傾こうとする力がかかる)や、発進・加速・バック時など、エンジンが大きく揺れる瞬間に、振動が直接ボディに伝わり、「グググ」「ゴトゴト」「ゴンッ」という異音や衝撃が発生します。

* 2-5. ステアリング系統

* ステアリングラック&ピニオン

* 役割:ハンドルの回転運動をピニオンギアで受け、それをラックギアで往復運動に変換してタイヤの向きを変える装置です。

* 異音のメカニズム:

* 内部ギアの摩耗:長年の使用により、ラックギアやピニオンギアの歯が摩耗すると、そこにガタが発生します。ハンドルを切った時や、段差を乗り越えた時に「ガタガタ」「コトコト」「ググッ」という異音や、ハンドルの遊びが大きくなる原因となります。

* ラックブッシュの劣化:ステアリングラック本体を車体に固定しているゴムブッシュが劣化すると、ハンドル操作時にラック本体が動いてしまい、「ググッ」という音や、操作感の悪化につながります。

第3章:自分でできる応急処置と日常メンテナンス

* この章では、異音が発生した際に、整備工場に持ち込む前にご自身で確認できることや、日頃から異音の発生を予防するために心がけたいメンテナンスについて解説します。ただし、ここで紹介するのはあくまで初期確認であり、本格的な修理は必ずプロに依頼してください。

* 3-1. 安全な場所での初期確認

* 異音の再現テスト

* 安全な駐車場など、他車の迷惑にならない場所で、どのような操作をすると異音が鳴るのかを再度確認します。

* 停止状態での確認

* エンジンをかけ、アイドリング状態で音がするか?

* エアコンのON/OFFで音は変化するか?

* DレンジやRレンジに入れた時に音がするか?

* ハンドルを左右にゆっくり切ってみて音がするか?(据え切り)

* 低速走行での確認

* ゆっくりと前進・後退を繰り返して音がするか?

* 軽くブレーキを踏んでみて音がするか?

* ハンドルを切りながらゆっくり旋回して音がするか?

* タイヤ周りの目視確認

* タイヤ空気圧:四輪の空気圧が適正か確認します。空気圧が低いとタイヤが変形し、異音の原因になることがあります。

* タイヤの摩耗状態:接地面に極端な偏摩耗(内側だけ、外側だけ、段々摩耗)がないか、手で触って確認します。

* ホイールナットの緩み:ホイールナットが緩んでいると、走行中に「ガタガタ」「ゴトゴト」という異音が発生し、非常に危険です。手で揺すってみて明らかなガタがないか確認します。(※走行直後は熱いので注意)

* 異物の挟まり:タイヤの溝や、ブレーキローターとバックプレートの隙間などに小石などが挟まっていないか確認します。

* ドライブシャフトブーツの確認:タイヤの内側を覗き込み、蛇腹状のゴムブーツに破れや亀裂がないか、周囲に黒いグリスが飛び散っていないか確認します。

* エンジンルームの目視確認

* エンジンオイル量:オイルレベルゲージを抜き、オイルが規定量入っているか確認します。

* パワーステアリングフルード量(油圧式の場合):リザーバータンクの液量が規定の範囲内にあるか確認します。

* ベルト類の張り・状態:ファンベルトなどの補機類ベルトにひび割れがないか、指で押してみて適度な張りがあるか確認します。(※エンジン停止後、冷えている時に行うこと)

* ブレーキフルードの量の確認

* エンジンルーム内の半透明のリザーバータンクを見て、液量がMAXとMINの間に収まっているか確認します。

* 液量がMINを下回っている場合、ブレーキパッドが摩耗しているか、どこからかフルードが漏れている可能性があります。ブレーキの警告灯が点灯している場合は特に注意が必要です。

* 3-2. 「グググ」音を予防するための日常メンテナンス

* 定期的な点検と消耗品の交換

* 法定点検(12ヶ月点検、24ヶ月点検):法律で定められた点検を確実に受けることで、異音が発生する前に不具合の兆候を発見できます。

* エンジンオイル交換:メーカー推奨の交換サイクルを守り、定期的に交換します。

* ATF/CVTFの交換:オートマチックフルードやCVTフルードも走行距離に応じて劣化します。メーカーの指定に従い、適切な時期に交換することで、トランスミッションのトラブルを予防できます。

* ブレーキフルード交換:ブレーキフルードは吸湿性が高く、劣化するとブレーキ性能が低下します。通常は車検ごとに交換するのが一般的です。

* ブレーキパッド・ローターの点検:定期的に残量を確認し、摩耗が進んでいる場合は早めに交換します。

* 足回りの洗浄

* 特に雪道を走行した後は、融雪剤(塩化カルシウム)が足回りの金属部品やゴム部品に付着し、錆や劣化を早める原因となります。

* 高圧洗浄機などで、下回りやタイヤハウス内を定期的に洗浄することで、部品の寿命を延ばすことができます。

* タイヤの管理

* 適正空気圧の維持:月に一度は空気圧をチェックし、運転席ドアの開口部に貼られた指定空気圧に調整します。

* タイヤローテーション:5,000km走行ごとを目安にタイヤの位置を入れ替える(ローテーション)ことで、偏摩耗を防ぎ、タイヤを長持ちさせることができます。

* 四輪アライメント調整:縁石に強く乗り上げたり、走行中にハンドルが流れる感じがしたりする場合は、タイヤの取付角度(アライメント)が狂っている可能性があります。定期的にアライメントを測定・調整することで、タイヤの偏摩耗や走行の不安定さを解消できます。

* 丁寧な運転を心がける

* 急のつく操作を避ける:「急発進」「急ブレーキ」「急ハンドル」は、エンジン、駆動系、ブレーキ、サスペンションなど、車全体に大きな負担をかけ、部品の寿命を縮める原因となります。

* 段差はゆっくり通過する:道路の段差やキャッツアイなどを通過する際は、速度を落としてゆっくりと通過することで、サスペンションやブッシュ類への衝撃を和らげることができます。

* 3-3. 応急処置の限界と注意点

* DIY修理のリスク

* ブレーキや足回り、駆動系といった部品は、走行の安全性に直結する重要保安部品です。

* 専門的な知識や適切な工具、作業スペースがない状態でのDIY修理は、部品を破損させたり、正しく組み付けられなかったりするリスクが非常に高く、かえって危険な状態を招く可能性があります。

* 異音は放置しない

* 「まだ走れるから大丈夫だろう」という安易な判断は禁物です。

* 小さな異音でも、放置することで関連部品に次々とダメージが広がり、最終的には高額な修理費用につながるケースが少なくありません。

* ハブベアリングやドライブシャフトの異常などは、最悪の場合、走行中にタイヤがロックしたり、脱落したりする重大な事故につながる危険性があります。

* プロの診断を仰ぐことの重要性

* 整備士は、異音の音質や発生状況、専用の診断機器などを用いて、総合的に原因を判断します。

* 少しでも異常を感じたら、ためらわずにディーラーや信頼できる整備工場に相談し、点検・診断を依頼することが、結果的に安全と費用の両面で最善の選択となります。

第4章:修理費用の目安と依頼先の選び方

* この章では、実際に「グググ」音の原因となる各部品の修理が必要になった場合、どれくらいの費用がかかるのか、その目安を解説します。また、修理を依頼する先の種類と、それぞれのメリット・デメリット、賢い選び方についても紹介します。

* 注意:ここに記載する費用は、あくまで一般的な目安です。車種(国産車/輸入車、軽自動車/普通車)、部品の種類(新品/リビルト品/中古品)、依頼する工場によって大きく変動します。正確な金額は必ず見積もりを取って確認してください。

* 4-1. 部品・症状別の修理費用目安

* ブレーキパッド交換

* 内容:摩耗したブレーキパッドを新品に交換します。

* 費用目安(片側2輪分):

* 部品代:5,000円 ~ 15,000円

* 工賃:5,000円 ~ 10,000円

* 合計:10,000円 ~ 25,000円

* ブレーキローター交換

* 内容:摩耗や歪みが生じたブレーキローターを新品に交換します。通常、パッドと同時に交換します。

* 費用目安(片側2輪分):

* 部品代:10,000円 ~ 30,000円

* 工賃:8,000円 ~ 15,000円(パッド交換工賃含む)

* 合計(パッド交換含む):23,000円 ~ 70,000円

* ブレーキキャリパー交換・オーバーホール

* 内容:固着したキャリパーを交換(アッセンブリー)、または内部のシール類を交換して修理(オーバーホール)します。

* 費用目安(片側1輪分):

* オーバーホール:15,000円 ~ 30,000円

* 交換(リビルト品):20,000円 ~ 40,000円

* 交換(新品):30,000円 ~ 60,000円

* ハブベアリング交換

* 内容:異音の原因となっているハブベアリングを交換します。圧入機が必要なため、専門工場での作業が必須です。

* 費用目安(片側1輪分):

* 部品代:5,000円 ~ 20,000円

* 工賃:10,000円 ~ 30,000円

* 合計:15,000円 ~ 50,000円

* ドライブシャフトブーツ交換

* 内容:破れたゴムブーツを新品に交換します。分割式のブーツを使えば工賃を抑えられる場合があります。

* 費用目安(片側1箇所):

* 部品代:3,000円 ~ 8,000円

* 工賃:8,000円 ~ 20,000円

* 合計:11,000円 ~ 28,000円

* ドライブシャフト交換(リビルト品)

* 内容:ブーツ破れを放置し、ジョイント自体が損傷した場合などに、シャフトごと交換します。費用を抑えるためリビルト品(再生品)がよく使われます。

* 費用目安(片側1本):

* 部品代(リビルト):15,000円 ~ 30,000円

* 工賃:10,000円 ~ 20,000円

* 合計:25,000円 ~ 50,000円

* エンジンマウント交換

* 内容:劣化したエンジンマウントを交換します。通常3~4個使われており、1個だけ劣化することは少ないため、複数個の同時交換を勧められることもあります。

* 費用目安(1箇所あたり):

* 部品代:5,000円 ~ 20,000円

* 工賃:5,000円 ~ 30,000円(交換箇所のアクセスしやすさで大きく変動)

* 合計:10,000円 ~ 50,000円

* サスペンション(ショックアブソーバー)交換

* 内容:劣化したショックアブソーバーを交換します。走行バランスを保つため、左右同時に交換するのが基本です。

* 費用目安(左右2本分):

* 部品代:20,000円 ~ 60,000円

* 工賃:15,000円 ~ 30,000円

* 合計:35,000円 ~ 90,000円

* ※交換後に四輪アライメント調整(15,000円~)が必要になる場合があります。

* 4-2. 修理依頼先の種類と特徴

* ディーラー

* メリット

* 専門知識と安心感:自社メーカーの車に精通しており、構造や弱点を熟知しています。専用の診断機や整備マニュアルも完備されています。

* 純正部品の使用:交換部品は基本的に品質が保証された純正部品を使用するため、安心感が高いです。

* 整備保証:修理箇所に対する保証がしっかりしていることが多いです。

* デメリット

* 費用の高さ:純正部品代や、メーカーが定めた標準工賃(レバレート)が高めに設定されているため、全体の費用は割高になる傾向があります。

* 柔軟性の低さ:リビルト品や中古部品の使用に消極的な場合が多く、修理方法の選択肢が限られることがあります。

* 整備工場・自動車修理工場

* メリット

* 費用の安さ:ディーラーに比べて工賃が安価な場合が多く、リビルト品や社外新品、中古部品など、予算に応じた柔軟な部品選択の相談に乗ってくれやすいです。

* 対応の幅広さ:メーカーを問わず様々な車種の修理に対応しているため、幅広い知識と経験を持っています。

* 融通が利く:地域密着型で、顧客とのコミュニケーションを重視してくれる工場が多いです。

* デメリット

* 技術力の差:工場の設備や整備士の技術力にばらつきがあります。信頼できる工場を見極める必要があります。

* 専門性の限界:最新の電子制御システムが複雑な車種や、特殊な構造を持つ輸入車などには対応できない場合があります。

* カー用品店・ガソリンスタンド

* メリット

* 手軽さと利便性:店舗数が多く、気軽に立ち寄って相談しやすいです。オイル交換やタイヤ交換などの軽作業のついでに点検を依頼できます。

* 費用の透明性:タイヤ、バッテリー、ブレーキパッドなど、特定の部品交換については料金が明確に提示されていることが多いです。

* デメリット

* 対応範囲の限定:異音の原因究明のような診断を伴う整備や、エンジン、駆動系などの重整備には対応していない場合がほとんどです。

* 専門知識:整備士は在籍していますが、診断能力や対応できる故障の範囲はディーラーや専門の整備工場に劣る場合があります。

* 4-3. 賢い修理工場の選び方と見積もりのポイント

* 相見積もりを取る

* 異音の診断と修理は、原因箇所によって費用が大きく変わります。

* 時間に余裕があれば、ディーラーと整備工場など、最低でも2社以上から見積もりを取り、料金と修理内容を比較検討することをおすすめします。

* 見積もりを取ることで、修理費用の適正な相場観を把握できます。

* 見積書の内容をしっかり確認する

* 部品代:交換する部品名、新品かリビルト品かなどが明記されているか。

* 工賃:「一式」ではなく、どのような作業にどれくらいの工数がかかるのかが記載されているか。

* その他諸費用:診断料や代車費用などが含まれているか。

* 不明な点があれば、遠慮せずに担当者に質問し、納得できるまで説明を求めましょう。

* 修理内容の説明を求める

* なぜその部品の交換が必要なのか、異音の原因は何だったのか、図や実物を見せてもらいながら、素人にも分かりやすく説明してくれる工場は信頼できます。

* 「念のためここも交換しておきましょう」といった、不要不急の追加整備を勧めてこないかも見極めるポイントです。

* リビルト品や中古部品の活用

* 費用を抑えたい場合は、リビルト品(消耗部品を新品に交換して再生した部品)や、程度の良い中古部品が使えないか相談してみましょう。

* 特に整備工場では、こうした代替部品の提案に柔軟に対応してくれることが多いです。

* 口コミや評判を参考にする

* インターネットの口コミサイトや、知人・友人からの評判も、工場選びの参考になります。

* ただし、口コミは個人の主観も含まれるため、あくまで参考程度とし、最終的にはご自身で直接話を聞いて判断することが重要です。

第5章:【FAQ】車の異音「グググ」に関するよくある質問

* 最後に、車の「グググ」という異音に関して、多くのドライバーが抱く疑問について、Q&A形式でお答えします。

* Q1. 「グググ」という音は放置しても大丈夫ですか?



* A1. 絶対に放置しないでください。

* この記事で解説した通り、「グググ」という音は、ブレーキ、足回り、駆動系といった、車の「走る・曲がる・止まる」という基本性能に関わる重要な部品からのSOSサインであることがほとんどです。

* 一時的なブレーキの錆など、緊急性の低いケースもありますが、それをドライバー自身が正確に判断することは不可能です。

* 「そのうち消えるだろう」と放置した結果、故障が拡大して修理費用が何倍にも膨れ上がったり、最悪の場合は走行不能や事故につながったりする危険性があります。異音に気づいたら、できるだけ早くプロの点検を受けることが鉄則です。

Q2. ハンドルを切ると「グググ」という音がします。

ハンドル操作と連動して「グググ」「ゴリゴリ」といった音がする場合、ステアリングやサスペンション関連の部品に原因がある可能性が考えられます。

Q3. 発進時や加速時に「グググ」という音がします。

アクセルを踏んで車が動き出す際や、加速する際に「グググ」「ガクガク」といった音や振動がある場合、エンジンや駆動系のトラブルが考えられます。

Q4. 異音がしたらどうすればいいですか?

* 安全の確保: まずは慌てずに、安全な場所に車を停車させてください。

* 状況の確認: 以下の点をできるだけ詳しく確認し、メモしておくと、専門家へ説明する際に役立ちます。

* いつ音がするか? (エンジンをかけた時、走行中、ブレーキ時、ハンドルを切った時など)

* どこから聞こえるか? (前方、後方、足回りなど)

* どんな音か? (「グググ」「キーキー」「カタカタ」など)

* 特定の条件下で鳴るか? (スピード、坂道、天気など)

* 専門家へ相談: 最寄りのディーラーや信頼できる整備工場に連絡し、点検・修理を依頼してください。異音を放置すると、重大な事故につながったり、修理費用が高額になったりする可能性があります。

まとめ

車の異音は、車が発する重要なサインです。少しでも異常を感じたら、早めにプロの目で確認してもらうことが安全なカーライフにつながります。

愛車のためにも信頼できる整備工場に修理を依頼しましょう!



ナイショのオマケ情報※車の異音は放置してても大丈夫?



車の異音って気になりますよね。放置してても大丈夫なのか気になりますよね。

そんな時は迷わず、点検してもらいましょう!

ズルズル放置して、逆に高くつくということもよくある話です。

症状によって結構な修理費がかかる場合もありますが、同じだけ修理費用が掛かるのであれば。。

いっそ買い替えたほうが安く済むなんて事もありえますので、修理する際には検討してみるとよいでしょう。

ちょっと大げさかもしれないけど、ここでナイショの極秘情報!

近ごろ中古車ってとっても人気なのです!

特にバブル時代の古い車が激熱なのです。

普通に考えるとゴミレベルでも逆にお宝扱いで信じられない価格がついたりする場合もあります。

なので、買い替える場合でも、いきなり廃車処分ではなく買取査定をしてもらうといいですよ!
   
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